「薬局に転職したいけど、いつ動くのがいいんだろう」
「結婚や出産のことを考えたら今の仕事を続けるのは不安。今のうちに転職しておくべき?」
薬局薬剤師への転職に興味はあるけれど、いつ動けばよいかわからない、と不安を感じてはいませんか。
あわあわ私は製薬会社勤務時代に2回産休・育休を経験し、働き方を変えたくて調剤薬局へ転職しました。
この記事では、薬剤師の転職に有利なのは「何月か」という視点に加えて、女性薬剤師にとって本当に大切な「ライフステージから考える転職時期」を私自身の経験も交えてお伝えします。
結論からお伝えすると、転職に向いているのは「結婚前(妊娠前)」と「復職して1年以上たったころ」です。
読み終えるころには、「自分は今、動いていいんだ」と迷いが晴れているはずですよ。
薬剤師の転職に有利な時期


薬剤師の求人はどの時期にもゼロになることはありません。しかし求人が増える時期があるのも事実です。現職を辞めるタイミングなども含め解説します。
求人が多いのは1〜3月と9月
薬剤師の求人が1年で最も増えるのは1〜3月です。4月入社に向けて退職する人が多く、その欠員を埋めるための求人が一気に出てくるからです。
次に多いのが9月前後で、こちらは10月入社を狙った動きが活発になる時期です。
一方で、4〜5月は求人数こそ落ち着くものの、新卒入社後の急な欠員補充など「穴場求人」が出ることもあります。ライバルが少ない分、いい求人にすんなり出会えることもあります。



じゃあ1〜3月まで待ったほうがいいの?



その必要はありません。
なぜなら、薬剤師の求人は1年を通して途切れることがほとんどないからです。
私が転職活動をしたときも時期を気にせず動きましたが、希望に合う求人をいくつも紹介してもらえました。
求人が多い時期を待つより「転職したい」気持ちがあるうちに動き出すことのほうが大切です。
ボーナスをもらってから辞める逆算スケジュール



どうせ辞めるなら、ボーナスをもらってからにしたいなぁ。



ボーナスをもらってから辞めるには、逆算してスケジュールを立てるのがポイントです。
ボーナスの支給は6月と12月の会社が多いので、ここでは「6月のボーナスをもらってから転職する」例で考えてみましょう。
- 3〜4月:転職エージェントに登録。求人チェック
- 5〜6月:気になる職場の見学・面接。内定をもらう
- 6月:ボーナスを受け取る。職場に退職を申し出る
- 7〜8月:引き継ぎ・退職→新しい職場へ入社
ポイントは、退職を申し出るタイミングをボーナス支給後にすることです。
支給前に「辞めます」と伝えてしまうと、査定に響いたり、支給日までの数ヶ月を気まずい空気の中で過ごすことになったりします。内定をもらっていても、職場に伝えるのはボーナスが振り込まれてからで大丈夫ですよ。
「もらってすぐ辞めるなんて申し訳ない」と感じるかもしれませんが、ボーナスはそれまでの働きに対する正当な報酬です。受け取ることに罪悪感を持つ必要はありません。
12月のボーナスを狙う場合も考え方は同じで、9〜10月から動き始めればOKです。
「何月か」より「ライフステージ」で転職時期を決める



実は、女性薬剤師にとって本当に大事なのは「何月か」ではありません。
自分が今、結婚・妊娠・出産・育児というライフステージのどこにいるか。これによって「動いていい時期」と「動かないほうがいい時期」がはっきり分かれます。
| 転職に向いている時期 | 転職をおすすめしない時期 |
|---|---|
| 結婚前・妊娠前 | 妊娠後 |
| 復職後1年以上たったころ | 育休中 |
この4つのタイミングについて理由をひとつずつお話ししますね。
結婚前・妊娠前は転職のゴールデンタイム
これから結婚や出産を考えているなら、今が転職のゴールデンタイムです。
いちばんの理由は、育休の取得条件です。多くの会社では労使協定により「入社1年未満の人は育休の対象外」と定められています。



妊娠してから転職すると、新しい職場で育休を取れないかもしれません。
一方、結婚前・妊娠前に転職しておけば、新しい職場で1年以上の勤務実績を作ってから妊娠・出産を迎えられます。産休も育休も安心して取得できますよ。
もうひとつの理由は、身軽に動けることです。妊娠中はつわりや体調の波があり、面接の日程調整も簡単ではありません。子どもが生まれてからはなおさらです。独身のうち、子どもがいないうちは、転職活動にいちばん集中できる時期でもあります。
「いずれは結婚も出産も考えている。でも今の職場では両立できるか不安」。もしそう感じているなら、ライフステージが変わる前の今が、動きどきです。
未経験でも転職できるか不安な方はこちらの記事を参考にしてください。


妊娠後の転職はおすすめしない


逆に、妊娠がわかってからの転職はおすすめしません。
理由は先ほどの裏返しで、育休制度が使えなくなるおそれがあるからです。
産休(産前産後休業)は勤務年数に関係なく取得できますが、育休は「入社1年未満は対象外」とする会社が多く、妊娠してから転職すると利用できないことがあります。
育休が取れないと、育児休業給付金ももらえません。出産後の収入を考えると、これは大きな痛手です。
「妊娠を機に、今の職場がつらくなってしまった」。そんな声もよく聞きます。
- お腹が張っても立ち仕事を代わってもらえない
- つわりがあるのに残業や出張は妊娠前のまま
- 「忙しい時期に…」と心ない言葉をかけられる
自分が妊婦になって初めて職場に違和感を覚えることもあるかもしれません。
しかし、可能であれば同じ職場で産休・育休を取り切るのがおすすめです。制度をしっかり使って、給付金も受け取って、それから次のことを考えても遅くありません。
転職は、育休明けに落ち着いてからでも十分にできます。もちろん、心が悲鳴をあげているのに無理する必要はありませんよ。
育休中の転職もおすすめしない
妊娠後と同じく、育休中の転職もおすすめしません。
いちばんの理由は、育休明けの働き方にあります。
保育園に通い始めた子どもは、とにかくよく病気にかかります。最初の半年から1年は「今週も保育園からお迎えの電話」「月の半分しか出勤できていない」なんてことも珍しくありません。



私も復職後、1週間まるっと出勤できるようになったのがいつだったか思い出せないほどです。
入ったばかりの職場で頻繁に休むのは、想像以上に気持ちがすり減ります。
逆に、慣れた職場・気心の知れた同僚のいる環境なら、「お互いさま」で助けてもらいながら乗り切れます。子どもがいちばん病気をしやすいこの時期は、勝手のわかる元の職場にいるほうが、心にもゆとりを持てますよ。
もうひとつ、お金の面の理由もあります。
育児休業給付金は「職場に復帰すること」を前提に支給されるお金です。育休中に退職してしまうと給付金が打ち切られるおそれがあります。せっかくもらえるお金を、転職のために自分から手放すのはもったいないと思いませんか?
育休中は「早く環境を変えたい」と気持ちが急ぐこともありますが、まずは復帰して、生活を立て直してから。転職を考えるのは、そのあとでも遅くありません。
復職後1年以上経ったら転職のサイン


「妊娠後」「育休中」の転職はおすすめしないとお伝えしてきました。では、子育て中のママ薬剤師はいつ動けばいいのでしょうか。
ひとつの目安が、復職してから1年以上たったころです。
この時期になると、いくつかの心配ごとが自然と片づいています。
まず、お金の面。育児休業給付金は受け取り終えていますし、復帰後にしっかり働いた実績もあります。制度的な心配はもうありません。
次に、子どもの体調。あれだけ続いた「お迎えの電話」も、1年もたつと少しずつ落ち着いてきます。子ども自身が保育園の生活に慣れ、体も丈夫になってくるからです。
そして、気持ちの面。「育休を取らせてもらったのに、すぐ辞めるのは申し訳ない」。そう感じて動けずにいる方は少なくありません。でも、復帰して1年以上、あなたはきちんと職場に貢献してきました。お返しはもう十分にできています。
ここから先は、自分と家族のための時間です。
復職後1年が過ぎ、「やっぱり働き方を変えたい」という気持ちがあるなら、それが動きどきのサインですよ。
転職活動のざっくりスケジュール


薬剤師の転職活動は、動き出しから入社まで、おおよそ3〜4ヶ月が目安です。
流れは以下のイメージです。
- 最初の数日: 転職エージェントに登録し、希望条件(時短・残業なし・家から近いなど)を伝える
- 1〜2週間: 紹介された求人をチェックする。スキマ時間でOK
- 2〜4週間: 気になる職場を見学・面接する。1〜3社ほどが一般的
- 内定後〜: 今の職場に退職を申し出て、引き継ぎをする(1〜3ヶ月みておくと円満)
転職活動そのもの(登録から内定まで)は、多くの場合1〜2ヶ月ほどで終わります。退職の引き継ぎ期間の方が時間がかかるイメージです。
「来年の4月から新しい職場で働きたい」と思うなら、年末年始ごろに動き出すと、ちょうどいいペースで進められますよ。
ママ薬剤師の転職は転職エージェントがおすすめ
子育てしながらの転職活動は、転職エージェントを使うのがおすすめです。理由は以下の3つ。
- 時短になる
- 内部情報をえられる
- 条件交渉をしてもらえる
時短になる
求人探し、面接の日程調整、条件交渉など。これらを仕事と育児の合間に自分ひとりでやるのは正直かなり大変です。エージェントに登録すれば、希望を伝えるだけで求人探しも日程調整も代わりにやってくれます。
内部情報をえられる
求人票だけではわからない内部情報を得られるのは、エージェントを使うメリットの1つです。
「ママ薬剤師が何人いるか」「子どもの急な発熱でのお休みに理解があるか」などは働き方を変えたいママ薬剤師にとって重要なポイントです。こうした内部の事情は、その職場を知っているエージェントだからこそ教えてもらえます。
条件交渉をしてもらえる
「時短で働きたい」「残業はできない」「土曜は休みたい」など、自分では言いにくい希望条件をエージェントが代わりに伝えてくれます。
ちなみに、転職エージェントは無料で使えます。採用が決まった企業側から報酬が支払われる仕組みなので、私たち薬剤師がお金を払うことはありません。「無料なんて怪しい」と身構えなくて大丈夫ですよ。
\ 私の希望に合う求人を探す/
まとめ|タイミングより大切なこと
最後に、この記事の要点を振り返りますね。
- 薬剤師の求人は1年中あるので、「何月か」にこだわりすぎなくて大丈夫
- 女性薬剤師のベストタイミングは「結婚前(妊娠前)」か「復職後1年以上」
- 転職活動期間は3〜4ヶ月。働きながら・子育てしながらでも進められる
転職にベストな時期は、カレンダーの上にあるのではなく、あなた自身のライフステージの中にあります。
子育てと仕事の両立は本当に大変です。
「もっと自分に合った働き方があるはず」
そう感じているなら、その気持ちこそが動きはじめるサインかもしれません。
調剤薬局は、子育てと両立しながら働きたいママ薬剤師にとって、心強い選択肢のひとつです。
まずは情報を集めるところから、はじめてみませんか。
「調剤薬局って実際どんな仕事をするの?」と興味を持った方は、以下の記事もご覧ください。


